2011年11月21日月曜日

読書メモ:「頭が良くなる習慣」佐藤伝 中経出版

2007年12月5日初版

一言で言えば、「脳の発達と運動能力は、普通に思われている以上に相関関係がある」
ので、「頭を良くするためにもっと体に注目しよう」という内容の本。

これは一理あるかも、と思って買った本。
そもそもこの読書メモも、読んだだけだと忘れるから手を動かそうと思って始めたのだし。


この著者、お父さんが脳外科医だったそう。
   脳→神経→筋肉→行動 というのが一般的な認識だが、
   行動→筋肉→神経→脳 も実際に現象としてある、という論を展開している。
例えば、先生と呼ばれる人種の知識が豊富なのには、立ったまま、体を使って黒板に文字を書きながら、大きな声で話ながら思索しているから、等々。


今回読み返したところ、意外にもこれを読んでから習慣化していたことや転換を図るきっかけになったことも載っていて、私のソウルブックの一つになっていた。
以下、既に習慣化していたり、改めてもっともだと思ったものはハイライト。

TIPSをまとめたかったのでメモ。

[思索]
・ある数学者は立ったまま思索できるよう、壁一面をホワイトボードにしていた。
   同じくダヴィンチやドストエフスキーは立ったまま書見台を使ってメモをしていた。

[暗記]
・暗記をしたいときは軽いスクワットをしながら音読する。
・頭を床につける倒立をして、教科書を逆さにして読む。
カメラのシャッターのように目をつぶり、画像として覚える。
・音読しながら、爪を押す(軽い痛みで覚える)。
・読んでいるときは左手で行を追う、あるいは机をトントンと叩く。
音読は耳栓かヘッドホンなどで耳を覆い、小声で行う。
・近所まで出かける際は、出掛けに暗記したいものを読み、歩きながら思い返す。
思い出せないときは、頭の耳の上あたり(側頭葉)をこする※下記
人の名前や商品名などは「ゆっくり3回、早口3回」復唱すると確実に覚える。

[文房具の使い分け]
計算式は万年筆で(お薦めはこれらしい。)。
・漢字は筆ペンで。
・アイディアを考えるときは0.7、4Bなどの濃いシャーペンで
・無地のノートを使う。
ノートは見開きの右ページだけ使い、左ページは自由な書き込みスペースにする。
・切り取れ、その後ファイリングできるフィラーノートがお薦め。
   1冊に全教科書き込み、週末に復習も兼ねて整理する。


[やる気を出すには]
窓を開けて換気する、もしくは空気清浄機をONにする。
温室時計をチェック湿度50%がベスト。
・デスクに座る前に、時計・アクセサリ・携帯などを外し、リラックスできる恰好に
   なる。
・額を掌の下の方(手首の上)あたりで押し上げる。※下記
額と後頭部を自分の両手でぎゅっと押さえて押す。※下記
・天井の照明は消すか落とすかして、デスクライトのみ点ける。
・デスクの上に出ているものは全ていったんどかす。
・普段から、デスクの上にはなにも置かない。


[眠くなったら]
首を下げない!のがポイント。姿勢を正すか、立って学習する。
ヨガの片鼻交互呼吸法をして脳に酸素を送りながら音読。
   (片手人差指で、反対の鼻の穴を塞ぎ鼻呼吸する方法。吸う・吐くのときそれぞれ
    一拍づつ止めるのがポイント。)
・薬局で売っている「ぶどう糖」タブレットを食べてエネルギー補給。



[学習方法]
・始める前に3分ストレッチする。
(お薦めは前屈とブリッジ、四股、イチロー屈伸、首回しと肩回し、だそう。)
15分+5分=20分を1モジュールとして、細切れに学習する。
   代わりに、かならずその20分はやるという習慣を付ける。
   (TVのコマーシャルが挟まる頻度と同じ、とのこと。なるほど…。)
・ただ書き写すだけの作業はしない、それならコピーに書き込みのほうがいい。
机の配置は、背後に壁や窓、前方に空間をとる。社長室みたいなかんじに。
   また、ドアから入ってきた人をすぐに視認できる配置にする。
・学習するなら、早朝にする。深夜は非効率。
・図形問題は右目を瞑って解く。※下記
分厚い参考書は、章ごとに裂いて、(必ず)製本テープを貼って使う。
同一教材を3回解くことを前提に、「本番」の日から逆算して一日の学習量を出す。
   無理なら教材のほうを変える。
・(教師向け?)始めと最後に、同じ内容のミニマル・トライアルとしてミニテスト
   をする。

[教科別]
・英語と数学は予習、理科・社会・国語は復習が向いている。
   理・社・国は用語が複雑なので、予備知識を入れないほうがよい。
   その後の5分休みのうち1分を使って、3回×2復唱して単語を覚えてしまうのが吉。
   英も同様に3回単語を書いて覚えてしまうこと。


[PCについて]
・ノートPCを外部記憶媒体として使う。
   いつもスリープ状態で置いておき、開いたらすぐ使えるように。
・書籍や資料は必要なものだけスキャン。その際は必ず「透明テキストつきPDF」で。
・オンラインサーバーにUPしてしまう。その際、分類はしない。
   バックアップは3重に取る。
・その日の20分タスクの達成エクセルを作る。


[受験・試験への向かい方]
・直前にこれまでの参考書・ノート(フィラーノートなので分割しているはず)から、
   重要と思われるものを一冊のバインダーにまとめる。
   (参考書を破りたくない人はスキャナとカラープリンタがあればそれを使う。)


※※【脳の働きについて】※※
記憶は側頭葉、思考は前頭葉が司る。
   暗記の欄にも書いたが、思い出せないときは、頭の耳の上あたり(側頭葉)をこする。
   やる気を出したいとき、思考力が必要なときは額をこする。
   緊張してしまうときは、額と後頭部を自分の両手でぎゅっと押さえて押す。
   ※首、背中から足まで続く筋膜が額から出ている。押すことで緩まる。

■イメージ把握は右脳の領域、計算や文章化は左脳領域。
   目とはクロスして繋がっているので、図形なら左目、計算なら右目を使って解くと良い。


その他、学習の動機付けの大切さとその方法、伸び悩んだときの考え方、ビジネスの捉え方なども載っているが、何より感心したのは以下のことば。

「健康は命より大切!」

この本の主旨は「頭を良くするためにもっと体に注目する」というものであるが、
本の最後では、まずは何よりも体の状態がいいことが最優先と言いきっている。
私は持病の関係で年中体のどこかが痛いので、このことばにはとてもはっとさせられた。
まず、体をいたわった上で仕事をしたいものである。



0 件のコメント:

コメントを投稿